ウィンドウ画面を作成する
今度はビルドの前に、「参照を追加する」という作業が必要になります。
「System」と「System.Windows.Forms」という参照を開発環境のプロジェクトに追加します。
using System.Windows.Forms;
namespace lesson2
{
class sample2
{
static void Main(string[] args)
{
Form fm; //ウィンドウ(フォーム)につける名前を用意します
fm = new Form(); //フォームを作成します。
fm.Text = "ようこそC#へ!"; //フォームのタイトルを設定します
Application.Run(fm); //フォームを指定して起動します
}
}
}
実行画面
このコードを実行すると、「ようこそC#へ!」というタイトルをもったウィンドウ画面が表示されます。
クラスとオブジェクト
次の2つの文でウィンドウ画面を作成しているのです。
Form fm; //ウィンドウ(フォーム)につける名前を用意します
fm = new Form(); //フォームを作成します。
C#の開発環境には、この基本となるウィンドウのひな形が用意されています。私たちはこのひながたをもとにして実際のウィンドウを作成していくことになります。
ウィンドウなど、モノの基本となるひながたのことをC#ではクラス(class)といいます。そして、私たちのプログラムの中で実際に作成されるウィンドウのことをオブジェクト(object)といいます。
クラスを利用して、オブジェクトを作成する。
オブジェクトを宣言する
オブジェクト名を宣言(declaration)する
構文:オブジェクト名を宣言する
クラス名 オブジェクト名
C#では、オブジェクトなどにつける名前は、識別子(identifier)と呼ばれる文字の組み合わせから選びます。識別子は次のような文字を使います。
- 識別子には文字・数字・アンダースコアなどを用います。
- 識別子を数字で始めることはできません。
- 大文字と小文字は異なるものとして区別されます。
- あらかじめC#が予約している「キーワード」を使用することはできません。主なキーワードとして、newやclassがあります。
上の規則に従っている正しい識別子の例をいくつかあげておきましょう。
a
abc
ab_c
F1
フォーム1
名前には日本語も使うことができます。
一方、次の名前は識別子として正しくありません。
12a
class
new
ですので、今回のフォームのオブジェクト名fmをしているわけです。
Form fm;
オブジェクトを扱うには、名前を宣言する。
オブジェクト名を作成する
オブジェクトを作成するには、newというキーワードを使います。
構文:オブジェクトの作成
new クラス名();
つまり、次のようにオブジェクトを作成することになります。
fm = new Form();
①オブジェクト名の宣言と、②オブジェクトの作成を行うこの2つの文は、1つの文にまとめることもできます。おぼえておくと便利でしょう。
Form fm = new Form();
プロパティーを設定する
ウィンドウの場合、タイトルや色など、さまざまな状態をもっています。C#ではこのようなオブジェクトの状態をプロパティ(property)というしくみで設定できるようになっています。たとえばフォームのタイトルは、Textという名前のプロパティで表されています。
プロパティに設定を行うには、次のようにします。
構文:プロパティの設定
オブジェクト名.プロパティ名 = 値;
fm.Text = “ようこそC#へ!”;
こうして作成、設定したフォームは、コード中の次の指定で実行されることになっています。
Application.Run(fm);
こうして、「よこそうC#へ!」というタイトルをもったウィンドウが表示されるわけです。
オブジェクトのプロパティを設定することができる。
コードを見渡す
C#のコードは、「class」という言葉が先頭についたブロックから成り立っています。クラスは私たちが作成しているプログラムのひながたとなっています。C#の中、クラスが大切なものであることが理解できたでしょうか。
namespace lesson2
{
class sample2
{
static void Main(string[] args)
{
...
}
}
}
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